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ポケットモンスタースカーレットバイオレット(ポケモンSV)の感想(ネタバレあり)

ゲームは流行ってるうちにやった方が楽しいのは自明だったので、ポケモンバイオレット購入しました。
一旦、ゲームクリアまでプレイしたので、感想を記録しておきます。やっぱ、ポケモン高品質すね…。

不満点も多くあるものの、あくまで細かい不満点であり、満点に限りなく近いゲーム体験でした。

尚、以下若干のネタバレを含みます。(核心的なネタバレはないです)

オープンワールド要素

ミライドン(コライドン)ライドの開放感

序盤から前作のポケモンレジェンドアルセウスのライドポケモン同等のミライドンにライドして高速移動できます。
レジェンドルートを進めていくことで、ジャンプ⇒なみのり⇒かっくう⇒崖上りと行動範囲がどんどん広がっていきます。

このミライドンライド、基本的に動きがクソ早いので、ほとんどのポケモンを無視できますし、呼び出しも+ボタンで簡単呼び出しなので、非常に楽ちんです。

空飛ぶタクシーの常時解放と合わせて、序盤から移動のストレスが皆無なのは本当に良いですね。

ちょっと身の丈に合わないところに行ける楽しさ

上記の通り、移動速度が速く、殆どのポケモンを回避して進めるので、身の丈に合わない場所にも容易にすすむことが可能です。

進みづらいエリアは存在するもののトンネルなどを経て進んでいくとパルデアの大穴以外はなんだかんだルートが確保されています。

レベル差があるとどうしようもないゲーム設計である以上、先に進んだところであまりやれることもないのですが、「先に進むことも可能である」設計はそれはそれでいいですよね。楽しい。

結構不思議な挙動をすることがあるがご愛敬(ポケモンより前線に出る主人公)

バトル関連

自動戦闘はとてもよい

今回は先頭のポケモンを連れ歩くことで、マップ上のポケモンと自動でバトルさせることができます。
経験値は少し少なめですが、自動で経験値が付与されるので、レベリングが気持ち楽で良いです。
手持ち全体に経験値が入るので、レベル差があれば、結構な勢いで上がりますしね。
(普通にラッキーとか高経験値ポケモンを狩った方が早いですが、半放置で稼げるのはよいです)

移動中に気軽にレベリングできるので、自動戦闘はとても良い仕組みだと思います。

シンボルにぶつかったら戦闘開始は良し悪しある

シンボルにぶつかったら戦闘開始は良し悪しあり、小さくて視認しづらいポケモンにぶつかってしまう、ケンタロスの群れに囲まれて延々と戦う羽目になるなど、ストレスも感じなくはないです。
いや、草むらでランダムエンカウントよりは良いのですが…。

通常のRPGのシンボルエンカウントの場合、基本的にぶつかったらエンカウントでいいと思うんですが、ポケモンの場合はボール投げると戦闘開始など、アルセウスのような仕組みでも良かったのでは、と思わなくもないですね。
少なくとも、バトル後は一定時間無敵時間欲しいすわ…。

トレーナーに話しかけないとバトル発生しないのは快適

面白くないのでトレーナーと戦う気があまり起きない、という問題点はありますが、そもそも存在自体が面倒な野良トレーナーを無視できるのは良いところです。
トレーナーとのバトル、もうちょっと面白くなればいいんですけどね…。わざわざ戦うのであれば、後述の通り、相手ポケモンのレベルが手持ちのレベルに合うように調整されたり、出せる数が同数になるような仕組みが欲しいです。

レベルデザインはあんまり良くない…

上記に関連しますが、オープンワールドではあるのですが、各地域のポケモンのレベルやトレーナーの手持ちポケモンは固定っぽいです。

子どもがゴリ押しで勝てる前提で組まれているのはわかるのですが、ちょっと寄り道していると適正レベルを超えてしまう問題があります。
(草ジムとか、ナンジャモの電気ジムとか)

野生ポケモンのレベルはともかく、ジムリーダーや各地のトレーナーはゲーム設定での選択制でもいいので、高レベルや高進行度で戦うとある程度までは強くなるシステムを採用して欲しいところですね。
レベル差のあるポケモンで蹴散らすのは作業なんですよ…。

というか、各地に点在している弱いトレーナー必要か?

勝たないと進めないわけでもなく、お小遣いも狩りで稼げる以上、各地に点在している弱いトレーナーは必要ない気がするんですよねー。
様式美のために置いている感がすごいんですよ。

どうせなら、そのエリアのポケモンの強いところを引き出しているトレーナーをもっと配置して欲しいですね。
そして、報酬ももっと上げて欲しい。

まあ、今回はn人倒すと報酬ありのシステムなので、トレーナーもオープンワールドでの探索対象になっている、ということだと思うんですけど、それもかなりの部分は作業ですしね。

ストーリー終盤のイベントバトルは面白い

それはそれとして、ストーリー終盤のイベントバトルは普通にプレイしていても強いなーと思える程度のレベル設定、サブウェポン持ち、テラスタルによる高火力と、歯ごたえがあるバトルが楽しめて良かったです。

剣盾のダンデもそうですが、ちゃんと考えないといけないぐらいの強さの方が望ましいですね。

ただ、一部のバトルはネタなのか肩透かしなものもあった(ブイズとか…)ので、その辺はあまり愉快ではなかったです。

一番盛り上がるところなので、ちゃんと強くしてほしかったですわ。

ストーリー全般

3本のメインストーリーとテーマは非常に良い

3本のメインストーリーが収斂するパルデアの大穴探索のストーリーは、変にひねることのない直球のストーリーでとても良かったです。

以下、それぞれの感想です。ペパー・ネモのキャラがめちゃ良かったですね。

ジムチャレンジ編

ネモのポケモンバトルに対する異常なテンションが終始面白いです。良いキャラクターですわ。

ホップくんと異なり、「またお前か!」と感じつつも、次はどんな戦闘狂っぷりを見せつけてくれるのかが楽しみで進めていて楽しかったです。

しかし、「戦ろう」「実っていく」とか、Twitterでみた以上にマジでヒソカなんよな…。
ポケモンバトルを「戦る(ヤる)」と表現するのはおかしい。

中盤の言動が完全にヒソカなのだが、終盤以降は良い感じのライバルになるので安心

四天王⇒チャンピオンの恒例の流れで、しっかり四天王が強いのも良かったですね。
最終バトルでのネモがすっげー爽やかで、剣盾のジムチャレンジのダンデ戦を彷彿とさせる興奮があって良かったです。

そのせいで最終、ネモのことが好きになれるのがずるい…。

ヌシ編

ペパーくんが彼氏ヅラが鬱陶しかったのに、いい奴すぎて途中からだんだん好きになれる感じ、めちゃ良かったです。

女主人公でプレイしていると、彼氏感がすごいペパーくん

途中から、ペパーくんの喜ぶ顔がみたくなってくるの、キャラの魅力引き出し過ぎでずるいんですよね。

パルデアの大穴探索前の実質最終バトル、前置きの割にやたら強くて逆に笑いました。「お前1人でも攻略できるやろ」ってぐらい強い。こういうのでいいんですよ。

スター団編

スター団はさすがにサングラスとポーズがダサすぎてちょっと…という感じでしたが、学校という今作のテーマでやるべきストーリーであり、直球で良かったですわ。校長好き。

一瞬で看破される変装に笑う

最終バトルがネタだったのはかなり不満ですが、最終バトル前の前座がしっかり盛り上がるバトルで良かったです。ニャオハ選んでるときのラウドボーンのフレアソングはエグい(6タテされかけた)

パルデアの大穴探索

主人公を中心にだんだん仲良くなる感じが出ていてとても良かったすね。

ネモのクソ強精神のおかげでボタンが話しやすくなり、ボタンの空気の読めなさで小気味良い会話が成立し…とキャラの関係性で仲が深まっていく感じが出ていて、すごく良かったです。

ジムチャレンジでネモのことが好きになって、スパイス探索でペパーのことが好きになってからのパーティーを組んでの探索、本当に良かったすわ…。

その他

学校の授業のうち、一部の授業は全然ポケモン関係ないような倫理や道徳の要素が含まれた授業もあって、「学校」テーマの作品らしくて良かったです。

特に、言語学のセイジ先生の授業は良かったですね。子どもに受けさせたい&大人もちゃんと意識したいコミュニケーションに関する授業。

クソうさん臭い風貌のくせに、言ってることも行動も正道すぎるんよな…セイジ先生。

登場ポケモン全般

新ポケモンはデザインいい

ニャオハ系列、コジオ系列、カヌチャン系列、カルボウ系列など、良デザインでしたね。
キラフロルやウミディグダやノノクラゲもよいですね。

尋常ではないキモさのフェアリーテラスタルウミディグダ

今作からっぽい鳥連中は普通に鳥だったので、鳥か―…って感じでした。

旅ポケとしてもバトルでもイマイチなポケモンは削除したら?感はなくはない

オドシシ系とかコロボーシ系とか旅ポケとしても使わないし、別に強くもない微妙なポケモン(使ってる人いたら申し訳ないけど)、最初から出さないという選択肢はないんですかね。

あんまりいても意味が感じられないんですよね…。

捕獲関連

戦闘せずに捕獲できないのはアルセウスやってるとちょいストレス

乱獲するデザインではないので良いのですが、戦闘せずに捕獲できないのはちょいストレスですね。
持ってないけど別に興味のないポケモンを捕まえる気が起きず、ポケモン図鑑完成という喜びに繋がりづらくなっている気がします。

モンスターボール、失敗しても消費しない仕様にしてくれたらいいのに…

相変わらず捕獲に向けた準備が面倒です。状態異常+削りのめんどくささよ。
ギガトンボールでステルスして背後取れば良かったアルセウスはテンポ良かったすね。

正直、600族ドラゴンとか以外は全バッヂ持ってたらオレンジまで削ったらハイパーボール投げればつかまるぐらいでいいんですよね…。最低3ターンかかるの、ダルすぎる。

まあそれはそれとして、モンスターボールが消費アイテムで、その割に値段が高く、成功率が事前にわからないので面倒になっているところもあると思うんですよね。

再利用可能にしてもらえるといいんですけど…。
(まあ、終盤になると金銭的に気にならない程度にはなりますが)

全体としてはとても面白かった

アルセウス後だと、そこまで感動はないものの、楽しい

アルセウスで疑似オープンワールドしていたのと、アルセウスの方が新しさが明らかにありました。

なので、ポケモンレジェンドアルセウスで感じた「すごいゲームやってる!!!」という感動はないです。

ただ、剣盾から見ると純粋に進化したポケモンであり、普通にとても面白く遊べましたね。

特にストーリーとキャラが良かった

剣盾のジムチャレンジストーリーやキャラも良かったですが、本作はさらにキャラの魅力が増していて良かったですね。

前作は実質ダンデひとりのキャラで引き上げていたのですが、今作は学校という場もあって、魅力あるキャラが多かったので…。

ストーリーも変なひねりを入れず、直球でストライクを取ってくるような話になっていて、それがまたキャラの魅力を損なわずに引き出す形になっていました。満足感高かったです。

剣盾⇒アルセウス⇒SVと全部面白い

剣盾⇒アルセウス⇒SVと、Switchのポケモンは全部プレイしていますが、どれも細かい不満点はあるにせよ、どれも満点つけていいかな、という面白さがありました。さすが任天堂。

とはいえ、剣盾を今遊ぶとやっぱり少し前の作品感は否めないと思いますし、SVをプレイしたあとにアルセウスをやると、SVのシームレスな移動対比でストレスが溜まりそうです。

話題作をみんなが話題にしているうちにプレイして興奮を分かち合った方が面白い側面もありますし、やっぱゲームは発売当初にプレイすべきですなーと改めて思ったところでした。ライブ感はやっぱ重要ですね。